2019年03月28日
仏教ではお葬式の時に焼香という儀式があります。これは粉にしたお香をつまんで火にくべるものと、線香を立てるものと、二種類があります。さらに、遺影の前に立ったままする立礼、遺影の前に座ってする座礼があり、これは斎場の作りにもよります。
お寺に会葬者が正座して行う葬儀なら、お香を順番に回しながらすることもあります。足が不自由で焼香で立ったり座ったりが難しい会葬者は、会場のスタッフに相談してみるとよいでしょう。また、仏教の宗派によって作法も違いますので、事前に調べておくと慌てなくてすみます。
たとえば、「三」が意味を持つ真言宗だと三回焼べます。曹洞宗だと二回焼べますが、このとき香をつまんで額の位置まで押しいただきます。これが主香です。次の従香は押しいただかずにそのまま焼べるのが作法です。他の宗派では同じ二回でも額に押しいただかない作法もあるので、特に注意しましょう。他にも、一度だけお供えの意味で香を焼べる宗派や、回数にこだわりのない宗派もあります。事前に自分で調べておくか、遺族に確認しておくと安心です。こだわらない人も増えてきていますが、故人を送る大切な儀式です。作法に気を取られて疎かにならないためにもきちんと確認しましょう。